配信時代にレコードを選ぶ理由
インターネットがなかった頃、音楽との出会い方はシンプルだった。
流行っている曲を聴き、そこから関連する音楽へと広がっていく。
音楽好きの友人におすすめを聞くのも自然な流れだった。
しかし、今は配信サービスを使えば何でも聴ける時代。
にもかかわらず、音楽が生活に染み込んでこない感覚が僕の中にあった。
便利になったはずなのに、音楽との距離が遠くなっているような気がする。
そんな中、レコードプレイヤーを買ったことで、少し感覚が戻ってきた。
1枚のアルバムをじっくり聴く。
ラジオの好きな番組で紹介された音楽をチェックし、そのミュージシャンを掘り下げる。
有線放送のようなものから気になった曲をメモし、そこからさらに広げていく。
レコード屋さんに行き、流れている曲について店員さんと話す。
配信サービスの強みは?
- 定額で膨大な音楽が聴ける
- 国別・ジャンル別のランキングがある
- 好きなミュージシャンを軸に、関連する音楽をおすすめしてくれる
AIのレコメンド機能は確かに便利で、聴く音楽の幅は広がる。でも、何かが違う。
その「違い」の正体は、出会いの少なさだった。
レコード屋で偶然流れていた曲に惹かれたり、
友人が「これ、いいよ」とすすめてくれたりする。
そういった偶然の出会いが、配信サービスにはあまりない。
音楽との付き合い方が、ただの消費になってしまう感覚がある。
便利な時代だからこそ、アナログな方法で音楽を探すことの価値を改めて感じている。
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